2026/10/09 09:55

ヨガ講師Mai先生 インタビュー

大好評のヨガ講師インタビュー企画は3回目。

改めて、ヨガを人生の軸に選んだ人の人生はダイナミックで繊細、そして突然襲ってくる試練にもしなやかに向き合う力があると感じています。

今回は、Mai先生の登場です。
生まれ育ち、これからも出るなんて考えられない!と愛する横須賀で、これまでを語っていただきました。

ヨガを愛する人も、そうでない人も。
”好き”を大切にしながら生きていく人の人生は、きっと読む人の心に届く光がある。


この街で出逢った困難や喜びを、繋げていく。

Mai ヨガ講師/ヨガライター/神奈川
『ヨガ×好きなこと=笑って過ごす』
レギュラーレッスンの他、お寺や飲食店等他業種とのコラボレーションレッスンを開催。
誰かの好きなことに目を向けて、ヨガに触れる機会を広めています。
・全米ヨガアライアンスRYT500 ・タイ政府公認ITMタイヨガボディワークLEVEL1.2(タイ古式マッサージ) ・マインドフルネス瞑想指導者 ・現代ハタヴィンヤサ ・シニアヨガ ・介護福祉士
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私は横須賀から出たことがないんです。
この街が大好き!

父はこの街で焼き鳥屋などを営んでいて、そのお店の2階では、叔父が居酒屋を経営していて。私は生粋のすかっ子(横須賀っ子)なんです。
18で結婚して、19で長女を出産。当時は保育園がどこもいっぱいで入れなくて、託児所がついてるなら!とパチンコ屋さんで働いたりしてました。とにかくがむしゃらで、若かったな私(笑)

その後離婚し再婚。2010年にふたり目の子供を出産。そして2011年の震災の影響で夫の会社が厳しくなり、私が生活費を稼がなきゃ!と、また託児所付きの仕事を探し、デイサービスで働き始めました。
介護福祉士の仕事は天職だと思っていました。排泄の処理も入浴のお手伝いも、気難しい利用者さんとのやり取りも、全然苦に思わなかった。
高校生の頃から接客業のアルバイトをしていたし、きっと商売人のおうちで育ったから、元々人とのコミュニケーション力が高かったのかもしれません。
ただ、プライベートでは色々ありました。
仕事に家事に育児、子供の受験・・・私が全部頑張らなきゃ!って。
いま思えば勝手に思ってたんだけど、当時は休みもほとんど作らずに、ひたすら突っ走っていました。そして、とうとう5年目くらいかな?カラダが悲鳴をあげたんです。


無理がたたってメニエール病に。
そのときに出逢ったのが、ヨガでした

いつめまいが出るか分からない。デイサービスの仕事では車での送迎もしなくちゃいけなかったし、人を支える状況でなくなってしまったので、泣く泣く退職しました。
本当に落ち込んで、2,3ヶ月家から出られなかった。
生まれ育った街だから知り合いも多くて、「いま何をしてるの?」て聞かれても何も無い自分を知られるのが怖くて。そしてただじっと休んでいるのも辛く、カラダを動かさなきゃなと思っていました。

そこで見つけたのが、ホットヨガ。なんの知識もなかった私は汗をかくからカラダにいいはず!と思い通い始めました。でも、あんなに温まってたはずなのに、帰り道ではカラダがキンキンに冷え、体調が悪くなってしまって。これは私には合わないと思い、たどり着いた常温のヨガ。普通の民家で2,3人を相手に教えてくれる、プライベートなヨガでした。

ここだけの話、体の不調のいちばんのストレスは夫だったの(笑) そんなストレスが最後のシャバアーサナの時にはスーッとなくなって、自然と笑っていることに気づいた。
さらにヨガ哲学の存在を知って、私が学びたいものはヨガ哲学だと確信しました。

そうと決めたらたくさんレッスンに通うお金を使うより、きちんと学校に通って真髄を学ぶ方に使おう!と決意して、ヨガ講師の資格を取得しました。


スタジオに勤めず自宅から。
私なりの繋がりかた、広げかた。

                自宅にて

でも相変わらず家事や育児に追われていたので、ヨガスタジオの講師として働かず、最初は自宅でレッスンをすることを選びました。

できることが限られたなかでの生活で、強く支えになってくれたヨガ哲学の言葉。

”サントーシャ”___足るを知る。

仏教の教えにも共通しているけど、いまある豊かさに目を向けて、過剰な欲望を手放していく。やりたいことはたくさんあるけど、どんな小さなことでも、できることを考えていこう。
そう思って、少しずつ、できる範囲を広げてきました。

近所のお寺で檀家さんたちに教えたり、大好きなナチュラル・ワインを提供するワインバーやレストランでヨガイベントをしたり。オンラインでもヨガクラスを発信しています。
イベントやクラスのお知らせはこちら 


生まれ育ったこの街を中心に、少しずつヨガと好きなこと、好きな人が繋がっていく喜びを、日々感じています。

最近嬉しかったのは、自宅でヨガを教え始めたばかりから来てくれている生徒さんが、ヨガインストラクターとして活動を始めたこと。遠くに引っ越してしまったけれど、いまもオンラインで繋がり、ヨガインストラクターとしての学びを一緒に深められることは、すごく自分の糧になっています。

生まれ育ったこの街を中心に、少しずつヨガと好きなこと、好きな人が繋がっていく喜びを、日々感じています。


大腿骨寛骨臼とヨガ哲学が気づかせてくれた、無自覚だった執着

    退院前、一本杖で歩けるようになった時

そんな日々のなか、襲ってきた突然の痛み。大腿骨が骨盤側に当たり、軟骨組織を挟み込む「大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)」だと発覚しました。まだ研究があまり進んでいない現状で、原因に行き着くのにもとても時間がかかったのも辛かった。

最初の病院では股関節が硬いのでは?と言われリハビリを受けて、さらに悪化してしまったり。

騙し騙し生活しながら、たくさん調べてたどり着いた、この疾患の権威と言われる先生を、幸運にもお隣の横浜で見つけることができました。

左右両方とも手術が必要と言われ、まずは左足から受けたんだけど、これが想像を絶するほど痛くて!術後3日間、まったく眠れないほどの痛みが続いたんです。
それでも癒着を防ぐために翌日からリハビリが始まって。あまりの辛さにこれまで積み上げてきたことすべてが崩れていくような思いに囚われてしまったの。

いままでの努力も消えて、自分という人間もまったく別人になってしまうのではないか、と思うほどの恐怖に包まれているなか、「私、ヨガ講師である自分にすごく執着してたんだ」ということに気づいた。

この気づきが大きかったと思います。右足も手術しなくてはいけない怖さはもちろんあったけれど、ほんの少しずつ良くなっていくなかで、いまの私にできることを探していこうと、前向きな気持ちになっていきました。
ヨガ講師でなくなったとしてもわたしはわたし!と。

介護福祉士をやめて、誰とも話したくなくて引きこもってた頃に比べたら、ずいぶん変わったと思います。

すべてにおいて、頑張らないと!私がやるべきだから!って、勝手に思ってた。
「誰もあなたにそんな風に生きろなんて言ってない、自分で自分を追い込んでいる」
そう気づいたら、もっと楽に生きようって思えるようになったんです。


これまでの学びの重なりで、伝えることができたチェアヨガ

実はいまインスタグラムで発信している、椅子に座ったままできるヨガやエクササイズは、今回の手術前から教えてきてたんです。
お寺ヨガに参加している方々は70歳前後の高齢者が多くて、座ったままできるヨガがいいなと伝えてきました。
それが自分のリハビリ生活にも役立ちました。

そして術後の車椅子生活も、介護福祉士の時に学んだことがとても活きています。
なにをどこに置いたら最小限の動線になるのか、服を着るためにどっちの足から履くのかなどが頭に入っていたから、初日からひとりでお風呂に入れたの!

これまでのこと、すべてが無駄じゃなかったんだって感動しました。
いまは普通に生活するくらいならまったく問題ないところまで回復。ヨガで難しいポーズはあるけれど、私ができることを、ゆっくり探していこうと思ってます。

いまの私にしかできないことがあるから、やっぱりそれを、伝えたい!
ちなみに大腿骨寛骨臼インピンジメントと日々のことは、note にまとめています。
同じ境遇の人やそれに近しい人に、役立てられたら嬉しいな。


心を開いて繋がる時間。サット・サンガが大好き!      

       レストランでのヨガイベント

ヨガを終えた後の時間。
最初は目も合わさなかった人たちが、他愛もない話をしてお互い笑っている。
サット=善いもの  サンガ=集まり、コミュニティ

安心して、心を通わせられる空間をつくっていく。お寺ヨガでは、終わった後必ずお茶の時間をつくって、みんなでお話するひとときを大切にしています。

ヨガをしているときは誰とも話さず、自分だけ。なのに、終わったら周りの人がとても近く感じる。そんな力がヨガにはあると思う。

そして私、お酒も大好きです。家族みんな酒豪なんです。お正月なんて何本一升瓶が空くの?ってくらい(笑)お酒にも人の心を開かせる力がありますよね。

だからお酒とヨガを味わうイベントを、これまで数々開催してきました。

こうやって話していると、生まれ育った環境、これまで経験したこと、好きなもの全部が繋がってるんだなってしみじみ思います。


どんな時でも笑っていられる自分でいてほしい。
だから、LAUGHTER

Wine de yoga  ワインのTシャツ着てワイン持ってます笑

ヨガを通して、毎日笑って過ごしてもらいたい。
そんな願いを込めて、屋号には、笑うという意味の”ラフター”という名前をつけています。

私が伝えるのは、本当にゆるっとした優しいヨガ。
アクロバティックなポーズはありません。これも介護福祉士の時に学んだ経験で、ヨガでカラダを痛めることはしてほしくない。
赤信号になっちゃう!と走り出したとき。ちょっとの段差でつまずきそうになったとき。
日常が少し楽になるカラダづくりを目指しています。

最後のシャバアーサナでは、ニヤッとしちゃうくらい心地良い時間が過ごせるように。
どんなに辛くても、可能性はどこかにある、と思える心の余裕が見つかるように。
私と繋がってくれた人たちが、毎日笑って過ごせますように。


アーユルヴィストのお気に入りポイント

アーユルヴィストの商品で一番のお気に入りは、アビヤンガボディウォッシュです。

まず、香りがタイプです!そして滑らかなテクスチャーが、ずっとマッサージをしていたくなるような、心地良さです。
わたしは乾燥肌で、入浴後の保湿は欠かせないのですが、このボディウォッシュなら、洗った後シャワーで流すだけの保湿要らずです。
特に術後の入浴は、片脚が動かなかったので、洗うだけで保湿ができるのは、本当に助かりました。
産後にあったらすごく助かったんだろうな、なんて思います。

これからカサつく季節に、もう一つのお気に入り、バランシングオイル。
カバンに忍ばせて、乾燥に気づいたら肌にも髪にもシュッと。こちらも本当に好きな香りで、ちょっと疲れた時の癒しにもなってくれています。


後述_____

横須賀の海の目の前のカフェで話してくれたMaiさんに、潮風の匂いがしますね、と話したら「え?します?」と。
毎日潮風のなかで過ごしている人なんだな、と感じた瞬間でした。

今度修学旅行以来、初めて友達と沖縄旅行に行くの!これまでずっと子育て生活だったから、と笑うMaiさん、生活の中で”いま、自分にできること”を本当に模索し続けてきた人生だったのですね。

大好きなお酒とももっと関わっていきたいらしく、新たな挑戦が始まりそうで、酒好きな私もワクワクしています。
そんなMaiさんの伝える力を、ぜひインスタグラムで日々チェックしてみて。

そしてヨガジャーナルでもすぐにトライできる、セルフケア法を連載しています。
ぜひこちらも参考にして、Maiさんと一緒に、軽やかに笑って過ごしましょう。
連載記事はこちら




文・三野村なつめ