2024/05/09 11:56
5千年前にインドで生まれた伝統医療、アーユルヴェーダ。
私たちの“医療”の概念を大きく超えて、その素晴らしさにいままた世界中から注目が集まっています。
ではアーユルヴェーダのなにがすごいの?TOP7をご紹介。
頭のなかでドラムロールを鳴らしながら読んでみてください。
TOP 7 世界最古の伝統医療
アーユルヴェーダは約5千年前に生まれた伝統医療。
“リシ”と呼ばれる8人の聖者たちがヒマラヤの麓に集まり作ったと言われています。
アーユルヴェーダはアーユス(生命)+ヴェーダ(知識、真実、科学)のサンスクリット語からできた造語で、
生命の真実や、生命の智慧という意味。
世界最古と言われているのは、文献が残っているから。
もしかしたら他にもその土地その土地の医療があったと思いますが、文書に残っているのが強いところ。
口承により伝えられ、4種類のヴェーダ聖典として紀元前1300年頃に編纂されました。
TOP6 古来から8科目の医学分野に分かれていた
聖者たちが作った、というとおまじないや非科学的なイメージがあると思いますが、
古来からきちんと8つもの専門科目に分かれていたのもすごいところ。
内科、小児科、頭部にある目・歯・耳鼻咽頭科、精神科に外科などがすでに確立されていました。
さらに若返りを目指すアンチエイジング科まであったのも驚きです。
そして白内障や鼻の整形手術まで行っていた記述も残っているそうで、
現代から見ても先端を行くアーユルヴェーダの知識と技術には圧倒されます。
TOP5 ブッダの主治医はアーユルヴェーダ・ドクターだった
名医として名を馳せたジーヴァカというアーユルヴェーダ医はブッダの痛風を治し
さらに頭蓋手術を成功させたドクターとして名が残っています。
また彼が行なったハーブを使って痔ろうを治す方法“クシャラスートラ”は西洋医学のようにメスで切り取らず、
治療後のカラダへの負担がかなり楽だということで、現代での肛門外科でも取り入れられているそう。
TOP4 現代から見ても驚きの分析力と観察力
アーユルヴェーダでは植物の持つ薬効を2千種類以上に分類していると言われています。
そしてその効果は現代でも見直され、三大果実の「トリファラ」の持つ驚きの効果にも注目が集まっています。
そのほかアーユルヴェーダで最高のオイル、と言われる「ギー」も
TIME誌に“最も健康な食品TOP50”に選ばれたり、なんで昔にそんな効果があると分かっていたの?と首をかしげることばかり。
さらに顕微鏡もない時代に受精のことまで記述されているらしく!
いまアーユルヴェーダは太古のもの、というイメージとは真逆のスーパーサイエンスとも呼ばれています。
知れば知るほど、当時の人々の情熱と知恵には驚かされますよね。
TOP3この世のすべてを包括している
アーユルヴェーダでは、人間や動物はもちろん、地球や宇宙までもすべてのもは五大元素によって構成されている、と考えます。
その考えは仏教にも伝わり、五重の塔はその五大元素を現している、と言われています。
その五大元素をまとめた3つのエネルギー、トリ・ドーシャ(風・火・水のエネルギー)は私たちの身体のなかに必ずあるもの。
そのバランスが体質を決めると考えます。
そのバランスは人によって細かく異なり、「あなたの体質は、世界であなただけ」という考えもアーユルヴェーダから。
よって同じ病気でも処方されるハーブ薬は異なり、その時々で食べるべき食材も違ってきます。
世界最古のオーダーメイド医療とも言えるでしょう。
またこのドーシャは体内だけでなく、一日のなかでも、一年のなかの季節でも移り変わっていきます。
カラダにトラブルがあった時、その箇所だけを細かく見つめていくのが現代の西洋医療ならその人のカラダ全体
そしてその人を取り巻く環境まで見るのがアーユルヴェーダ。
この視野の広さも素晴らしいところの一つです。
お互いの良いところを活かせば、医療の方法も大きく変わりそうですよね。
アーユルヴェーダは宇宙の成り立ちから植物ひとつひとつの持つエネルギーや性質まで説いていて、
美しく調和することの大切さを教えてくれるのです。
TOP2 現代の流行も、アーユルヴェーダから
ヨガやオイルプリング、マインドフルネスにプチ断食・・・
現代でも人気のモデルをはじめたくさんのムーブメントを起こしてきた健康法や美容法も
数千年前からアーユルヴェーダがすすめてきたことなのをご存知ですか?
さらに私たちが大好きな言葉、デトックスという概念も、アーユルヴェーダが生み出したもの。
そしてアーユルヴェーダは最近の流行だけでなく、私たちになじみのあるアドバイスもたくさん持っています。
「旬のものを食べなさい、夏野菜がカラダを冷やすように、その季節のものが欲しい効果を与えてくれるから」
「身近にあるものを食べなさい。あなたの土地で育ったものがあなたのカラダに一番合っているものだから」など、
まるでおばあちゃんの知恵のようなことも教えてくれます。
数千年の時を超えて伝わっただけあって、その効果は折り紙つき。
流行のものも昔ながらのアドバイスも、こんなことで不調が治るの?と思いながらもぜひ取り入れてみてください。
カラダはあなたが思っている以上に素直でシンプルなのです。
TOP1 “医療“という概念を大きく超えて、幸せで健康に生きるためのすべてを教えてくれる
ここまで読んで、アーユルヴェーダは医療だけでない、と気づいた方も多いと思います。
そう、アーユルヴェーダの素晴らしさは、病気になってから治療する方法だけでなく、病気にならないための教えが溢れているところ。
早起きや舌磨き、白湯を飲むことなど、体質に関係なくすべての人に合ったアドバイスもたくさん。
ライフスタイルのなかで実践しやすいことばかりなのに、取り入れるとカラダはくるっと良い方向に向かっていく。
そして本当の意味の健康とは、ただカラダが快調なだけでなく、心も元気でなくてはそうとは言えませんよね。
だからこそ、アーユルヴェーダは哲学や行動学、きちんとした身なりで過ごす大切さなど心のあり方も大切にしています。
「アーユルヴェーダとは、有益な人生/無益な人生、幸福な人生/不幸な人生、人生そのものについて説かれているもののことを言う」
____チャラカサンヒター一巻 一章 四十一節
まさに人生すべてに目を向けて、
「幸福な人生というのは、精神と肉体共に病気に冒されていない人、若々しく、能力にふさわしい体力、
勇気、名声、優れた行為、大胆さを持っている人、知識、学問、元気な感覚器官とその器官の対象になる様々なものを持っている人、
富と楽しみがあって、好きなことをなんでもやってみることができて、自由に行動できる人。こういう人の人生は、幸福な人生である」
_____チャラカサンヒター 一巻 三十章 二十四節
いつもワクワクできる好奇心を持ち、そのことに邁進できる勇気と健康なカラダと環境が必要。
そのためにどうするべきかを教えてくれるのです。
まとめ
アーユルヴェーダは遠い国で生まれた迷信やおまじないではありません。
時と距離を超えて、現代に生きる私たちにも寄り添った、生きるアドバイスに溢れています。
その内容は現代の医学や科学から分析しても正しい効果のあるものばかり。
世界中から注目が集まり、いまさらに研究が進んでいます。
そしてアーユルヴェーダの知恵を活かすために、とても大切なこと。
自分を見つめる習慣をつけること。
いま、どんな状態なのか、何のエネルギーが活発なのか。それが分かると、するべきこと、食べるべきものが分かるようになってきます。
人と自分は違うもの。
いまの私には何が必要なのか、必要ではないのかをジャッジできるようになれば
謎だと思っていた頭痛や不眠、便秘、肌荒れの原因が見えてくるはず。
世界でたったひとりだけの自分を愛して、生き生きとあなたらしい人生を送るために、アーユルヴェーダをぜひ味方につけてみてください。